配色のキホン 色彩のイメージとは?

配色のキホン 色彩のイメージとは?
今度の記事タイトルは「情熱」をテーマにしよう!
色は…いや、もカッコイイよね!
いやいや!ちょっとまって!
言葉の意味と、色の意味がマッチしてないですよ!
え?色に意味なんてあるんですか?

ということで、おはようございます!セッジです!
人は基本的に何にでも意味を感じるので、当然色にもあります!
人間はそれこそ石を見てもそこに何か意味がある、と考えるクセがあります。

例えば一見すると犬に見えることから「犬岩」と呼ばれている観光スポットがあります。(千葉県銚子市にあります)
源義経にまつわる伝説があるそうですが、これも形があったからこそ意味を見出した例だと考えられます。

色についても同じです。
夕焼けの太陽の色、果物の色、木や草の葉の色など、普段何気なく目にしている色について、私達は習慣や経験から意味を見出しているのです。

今回は一般的に共有されている色の意味を解説していきます。
ブログやイラスト、グラフィックデザインや映像など、視覚的な情報を発信している人はぜひ最後までご覧ください!

色彩には意味がある?

先輩とは色がきっかけになってデザインについて良く口論になりましたよね。
そうだね、なつかしいね。
今はまあ、お互いポジションが理解できたから口論にはならない…かな。
(それはどうカナ?)

デザインやアートにおいて色が持つ意味というのは非常に重要な役割を持ちます。
それは色も「わかりやすく意味を伝える」記号だからです。

共有された意味を理解した上で使用すれば、それだけでも長い説明を省略することができます。

良く「子どもにも判るように説明する」ということがありますが、その例で言えばスーパー戦隊やプリキュアなどを思い浮かべてみてください。

各キャラクターごとに色分けされていますが、それぞれの色が性格を表しています。
これはとてもわかりやすい記号だと考えられます。
例えばスーパー戦隊で言えば、
  • 赤:情熱的で活力(エネルギー)あふれるリーダー
  • 青:赤と対象的に冷静かつ知性的なサブリーダー
  • 黄:明るくて力持ち(最近は女性枠)の象徴
  • 緑:癒やしキャラだがドジ(未熟)の象徴
  • 桃:可愛らしさの象徴(女性枠)
といったキャラ設定がなされています。

プリキュアの場合はターゲットが女児のため、桃がリーダーと役割は変わりますが、性格設定は似たものになることが多いでしょう。
※戦隊にしてもプリキュアにしても東映系の番組なので、カラーコンセプトは似たものを使用している可能性があります。

こういった色の意味には後付けされているものもありますが、時間を経過することにより周知され「赤といえば情熱」というようにイメージされるのです。

色の持つ意味(イメージ)は必ずしも良いものばかりではありません。
一つの色ごとに、良い意味であるポジティブイメージと、悪い意味であるネガティブイメージが必ずあります。

以下の図はそれをカンタンにまとめてみたものです。

色のイメージ

有彩色では寒色系はネガティブイメージが多いことは予想されたかもしれません。
でも、実は暖色系にもネガティブイメージがあることは意外でしたか?

また、白・グレー・黒という無彩色の場合、グレーと黒はネガティブイメージがあるのは予想できても、白にもネガティブイメージがあるのは知られていないかもしれません。
逆に、グレー・黒にもポジティブイメージがあるのも予想外かもしれませんね。

それでは、この10色についてそれぞれ解説していきます。

赤が持つイメージ

red

ポジティブイメージ

熱さ・強さ・情熱・太陽・炎・エネルギー

ネガティブイメージ

危険・出血・野蛮・攻撃的・怒り・争い


赤というと、まず太陽や炎などを連想することが多いでしょう。
太陽といえばその熱で、地球上の生命に恵みをもたらすため「エネルギーの象徴」と捉えられます。
そのため、エネルギーや熱を強くイメージさせたいときなどに使用します。

反面、赤は血の色でもあり、危険な場所や、攻撃性を表す色でもあります。
あまり広い面積では使わないほうが良いかもしれません。

セッジはあまり赤を使わない人でした。
しかし、トリイというキャラクターを代理に使ったためか、ブログやツイッターで知り合った人には「赤いイメージ」が強く刷り込まれてきているそうです。

オレンジが持つイメージ

orange

ポジティブイメージ

暖かさ・親しみ・楽しさ・家庭的・元気

ネガティブイメージ

安っぽい・下品・低俗・八方美人


赤と黄色の中間の色で、朝焼けや夕日をイメージさせるのがオレンジ色です。
この色は人が目にしたときに最も暖かさを感じるといわれています。
赤が熱そのものであるとしたら、オレンジ色はマイルドな暖かみを感じるというところでしょうか。

暖かさや親しみというイメージですが、低俗などのネガティブイメージも持ちます。
その理由は、中世のヨーロッパでは混色は否定的であったとされ、赤と黄の混色であるオレンジ色は二流=低俗な色とされた歴史があります。

逆に奈良時代の日本では皇太子の礼服の色といわれ位の高い色とも言われていました。

現代ではカジュアルな場面や、マイルドな暖かさを感じさせていときに使用すると良いでしょう。

セッジは基本的に中間色が好きです。
そのため、暖色が欲しいときは強烈な赤は使わず、オレンジを多く使う傾向があります。

黄色が持つイメージ

yellow

ポジティブイメージ

輝き・希望・暖かさ・幸福・子ども

ネガティブイメージ

警告・注意・騒がしい・幼稚・不安


赤が熱の象徴だとすれば、黄色は光や輝きの象徴です。
また黄色は黄金(こがね)にも通じ、金をイメージする色、収穫時期を迎えた稲穂の色もイメージするため豊穣も象徴しています。

まさに光っているような表現をしたいときに使う色と言えるでしょう。

反面、注意色であるため危ない場所や、サッカーのイエローカードのように警告の意味で表示される色でもあります。
また、子どもというポジティブイメージが反転し、幼稚や騒がしいといった意味にもなります。

セッジの幼少期の絵の具の記憶では、いつも黄色から無くなっていた覚えがあります。
好きな色だったのだろうと思うのですが、今はあまり使っている印象が無いですね。
アクセント的に使うことが多いです。

緑が持つイメージ

green

ポジティブイメージ

自然・安全・癒し・爽やか・若さ・植物

ネガティブイメージ

未熟・保守的・受動的


緑色といえば「自然」というくらい、かなりわかりやすいイメージが一般化しています。
山や草原の緑、つまり植物のもつ再生力や生命力の象徴です。
また、樹木にはストレスを緩和する力があると言われているので、癒やしや落ち着きを与える色ですし、目に負担がかかりにくい色なので眼精疲労をやわらげる効果もあります。

他の色がかなり強いネガティブイメージを持つのに対し、緑の場合はそれほど強いものはなく、むしろポジティブイメージが多い安定した色と言えるでしょう。

セッジデザインのメインカラーが緑ということからわかるように、セッジの好む色ということになります。
この色を求めている人は癒やしを求めているという説もあります。
つまり、まあ、そういうことです(^_^;)

青が持つイメージ

blue

ポジティブイメージ

冷静・信頼・知的・真面目・涼しさ

ネガティブイメージ

冷たい・孤独・失望・寂しさ・悲しみ


理性や信頼の色として、世界中で使われてきた色が青です。
青といえば空や海をイメージする、いわば「水属性」の色と言えるでしょう。
感情の高ぶりを抑える役割がある色とも言われ、補色関係ではありませんが、赤と対比して使われることが多い色と言えます。

反面、水は氷にも転じますので、熱を奪う=冷たくなるので、使いすぎると冷え切ってしまうことにもなります。

意味の通り水的な表現や、清涼感が欲しい時、あるいはあえて冷え切った表現をしたいときに使うと良いでしょう。

セッジが緑と同じくらい使ってきた色と言えます。
ジェンダー的な問題をはらみますが、それでも「男の子」は割と親しんできた色と言えますね。

紫が持つイメージ

purple

ポジティブイメージ

高貴・神秘的・女性的・優雅・上品

ネガティブイメージ

妖艶・病気・不吉・派手・悪魔・欲求不満


紫が高貴な色といわれる理由は、飛鳥時代にあります。
この時代は服の色により階級が定められていたのですが、その最高位が紫だったのです。
西洋でもローマ教皇に次ぐ地位の服の色としても使われていたため、洋の東西を問わず高貴な色だったと言えるでしょう。
なぜかというと、この色を作るための染料がとても希少だったからなのです。

反面、熱の象徴たる赤と、冷却の象徴たる青の中間色であるため、善悪両方の性質を持つ色とも言われ、不吉さや得体のしれなさから病気や悪魔の象徴でもありました。

この色は逆に曖昧さや神秘性を表現したいときに使うと良いでしょう。

紫もあまりセッジが使わない色でした。
しかしあるゲームのジョブをプレイするようになってから、この色を気に入り身につけたり使ったりするようになりました。
また、グレーっぽい色が使いたくても画面を濁らせたくないとき、彩度を落とした紫をグレーの代用として使うことがあります。

ピンクが持つイメージ

pink

ポジティブイメージ

幸福・愛情・柔らかい・若さ・恋愛

ネガティブイメージ

か弱い・わがまま・幼い・繊細・不安定


ピンクは、赤がマイルドとなった柔らかな色と言えるでしょう。
赤ちゃんのプックリしたほっぺたなど、子どもの肌を連想させることから、若さや幸福をイメージさせる色と言えます。
可愛らしさも連想するためこれもジェンダー的な問題ははらみますが、女性的な色ですので「女の子」が親しんできた色と言えます。

反面上の画像のように彩度が高すぎると、わがままや不安定というイメージもでてきますので、あまり強い色にして使わないほうが良いでしょう。

英語のPINKにはナデシコという植物の意味があります。
日本でも現在でいう桃色のことを「ナデシコ色」と呼んできたので、東西で同じ植物の色を指していたということになります。

セッジは未だにこの色がうまく使えません。
正直に言えば苦手な色といえるでしょう。今の所アクセントとして使うことがほとんどです。

白が持つイメージ

white

ポジティブイメージ

純粋・神聖・清潔・無垢・平和

ネガティブイメージ

空白・空虚・緊張・味気ない


白は洋の東西を問わず、神聖な色として使われることが多いですね。
西洋ではキリストや天使がまとう色、日本では神主や巫女が白い着物を着ています。
天から降り注ぐ太陽の白い光に由来し、白は穢れのない色とされたため、神聖なイメージを持ったようです。

また白といえば白衣を連想するため、医者や学者のイメージにも繋がります。
少しでも汚れると目立つので、清潔感を与える色にもなります。

白はネガティブイメージが無さそうにも思いますが、空虚だったり、味気ない、など無色であることから実は悪い意味もあるのです。

セッジに限らず、白い絵の具はまっさきに無くなる色ではないでしょうか?
直接白で塗るというよりも、赤と混ぜてピンクにしたり、青と混ぜて水色にしたり、彩度を薄くするために使う最も消費量の多い色とも言えます。

グレーが持つイメージ

grey

ポジティブイメージ

落ち着き・シック・アスファルト・都会的

ネガティブイメージ

曖昧・不正・ごまかし・陰気・不安・抑うつ


グレーゾーンという言葉を日常生活で使うように、曖昧さの象徴のような色です。
どちらかというとポジティブイメージよりもネガティブイメージの方が一般的なのではないでしょうか。

今は灰色と呼ぶことが主流になっていますが、絵の具ではねずみ色と呼んでいた覚えもあります。
古くは火事によって灰になることから縁起が悪いため、鈍(にび)色やねずみ色と呼んでいたとのことです。

現代ではアスファルトや都会をイメージすることから、人工物のイメージとも言えます。

白・黒・灰色という無彩色はどんな色とも合う色です。
ただ、白や黒は合わせる色によってはその色よりも目立つ場合があります。
灰色は白と黒の中間で主張をしすぎない控えめな色なので調和しやすい色なのです。

セッジは基本的にグレーは画面がにごるのであまり使いません。
ですが、やはり人工的なイメージの色になりますので、コンクリートや機械的なものなどを表現するときに使います。

画像のキャラがグレイっぽくないかもしれません。
言い訳すると、このキャラはメカ部分が多いことからグレイ枠に入れています(^_^;)

黒が持つイメージ

black

ポジティブイメージ

強さ・高級感・クール・威厳・自信

ネガティブイメージ

恐怖・孤立・不安・暗さ・死・威圧的


すべてを飲み込む暗黒とか、白が正義なら黒は悪、そのようなイメージを持ちます。
いわゆる中二病的な表現ですが(^_^;)、白の対極の色ですね。

正義、そしてヒーローといえば日本では仮面ライダーが思い浮かびますが、一部を除き黒または暗色をベースとするデザインになっていることにお気づきでしょうか?

平成仮面ライダーは違うこともありますが、基本的に仮面ライダーのコンセプトは「悪から生まれた正義」です。

悪の力を持ちながら人間を守る正義の心を失わなかった。
色で解釈するならば、体は黒くても心は白いままであるということを表しています。

黒はネガティブイメージが強い色です。
しかし、全ての色素が混ぜ合わさった色とも言え「何色にも染まらない」という性質があります。

例えば裁判官の法衣のに黒が使われるのは中立であるということの象徴だそうです。

どこで使えば良いか、というのは説明するまでもありませんよね。
文字を書くにも、絵を描くにも全てにおいて基本の色ですから!

共有されたイメージでデザインしよう!

今回は色のイメージについてまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか?

冒頭で書いたように人間は何に対しても意味を考える生き物です。
デザインという行為は「実用的になるように設計する」ということですが、そのために意味のなかったモノに対して意味を与えたり、概念を追加したりすることがあります。
私が作っているのはブログであって、デザインじゃないんだけど?
絵を描いたりするわけでもないし…。
いえいえ、人間が作るものは全てデザインされたものと言えますよ!

デザインは「設計するという概念そのもの」なので、何かを作ったのなら必ず設計意図が発生しているはずなのです。

ブログで記事を作成するときは、文章をどのように構成するか考えます。
この行為も設計ですし、よく「導線設計」と言いますよね?

これは英訳すると、user flow design といったところになるでしょうか?
そう、デザインなんですよね(^_^;)

人に見せる、読ませるというメディアを選択する時点で、ブロガーであるあなたは、デザインをしていると言えるのです。

そのため、最優先は「見やすく、わかりやすい」というところを目指すべきで、まずそこに関わってくるのは「色の使い方」になるのです。

人間はさまざまなモノが持つ色から意味を見い出してきました。
これらは長い歴史の中で育まれてきたものですので、広く共有された意味となっています。
色を使う際は多くの人が共有している意味というものを知り、その上で使用していきましょう。

色もわかりやすさの記号なのです。
なるほどー私もデザインをしてるとも言えるんですね!
色の意味、とても深いですね!
今度記事を書くときは色にも注目してみます!
さて、今回は色の意味についてまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか?
デザインもアートも、そしてブログにも、人が見せるものには「色」があり「意味」がありますね。
多くの人が共有する「色の意味」を知り、あなたのモノ作りに役立てくださいね!
最後までご覧いただきありがとうございました。
また別の記事でもお会いしましょう!

ちなみに…私と先輩の口論というのはこんなお話でした。
良かったらこちらも見ていってくださいね!

配色のキホンシリーズはこちらもどうぞ!






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