当ブログ・セッジデザインは、アドビ製品や、デザイン・イラストの情報を発信しています。
そして、当ブログオーナーのセッジは、Adobe Community ExpertやAdobe Express Ambassadorでもあり、主にIllustrator、Photoshop、After Effects、Adobe Expressを専門としています。
今回は以下のようなご質問をいただきました。
「いつも業務でPDF資料を書き出しています。その資料に少しだけ言葉を書き足したり、画像を追加したりしたいと考えています。可能なら外出先でも編集したいです。
しかし現在、Adobe
Acrobat
Proは契約していないため、それらができません…。何か解決方法はないでしょうか?」
PDFとはアドビ社が生み出した事実上標準の共有ドキュメントファイル形式です。
この形式はアドビ製品を始め、Microsoft製品などでも書き出すコトが可能です。
Adobe Community Expert&デザイン講師ブロガーのセッジです!
今回はAdobe Acrobat オンラインツールについて解説します!
Acrobatにもオンラインで使えるアプリがあったんですネ!
どこまでできるのか興味あります!
この記事はAdobe Acrobat オンラインツールとのタイアップになります!
今回はご質問にあった「PDFの編集」と、その工程以降に関係する「PDFの圧縮や保護」、
そして今当ブログオーナーイチオシの「Adobe Expressとの連携」について解説します。
ぜひ、最後までご覧ください!
Acrobat オンラインツールはこちら
PDFとは?
PDFとは「Portable Document Format」の略です。
異なるPCやタブレット・OS間や、同じアプリケーションソフトを所有していなくても、閲覧・プリントができるようアドビ社が生み出したファイル形式です。デジタルフォントメーカーとして創業したアドビ社は、ページ記述言語「PostScript」を生み出し、これがその後のDTPやデジタルデザインの礎となりました。
アドビの製品として有名なのはIllustratorやPhotoshopです。
クリエイティブ業界では標準アプリケーションとも呼ばれています。
これらは強力なクリエイティブツールではありますが、
「IllustratorやPhotoshopで作成したファイルを閲覧するにもそのアプリが必要」
というのでは敷居が高すぎます。
そのため、前述のPostScriptを拡張・進化させた形式としてPDF形式が誕生したのです。
このPDF形式は、Adobe Acrobat Readerなどを使えば、閲覧だけでなくプリントもできるとあって、アドビ社の製品だけでなく他社製品も書き出しが可能になりました。
その結果PDFは、事実上標準の共有ドキュメントファイル形式となっています。
Adobe Acrobat オンラインツールとは?
でも、ご質問にあったように編集する場合はどうするんですか?
前項で書いたように、PDFはとても便利なファイル形式ですが、
今回のご質問のように「書き出されたPDFの編集」になりますと、使える手段が限られてきます。
Illustratorなど、同じアドビ社の製品の一部ならばPDFを編集するコトも可能ですが、それ以外のアプリケーションだと中々難しいです。
実はPDFには専用の編集アプリケーションがあります。
それがご質問にもあった「Adobe Acrobat Pro」です。
しかし、これは有料のサブスクリプション形式のアプリケーションのため、何ができるのかイメージできないと手が出しにくいというお気持ちもわかります。※Acrobat Proは月額1,980円(税込)
「サブスクリプション契約をする前に、Acrobatがどのようなコトができるのか試したい」
そんなあなたにオススメなのが、Adobe Acrobat オンラインツールです。
これはブラウザ上で動作するため、PCへのインストールを必要とせず、インターネットさえあればいつでもどこでも利用が可能です。
PDFファイルの変換・圧縮・編集・分割・結合・パスワード保護などといった多数の機能があり、そして無料ではじめられます。
「PDFを編集」する方法
Adobe Acrobat オンラインツールの「PDFを編集」機能を使えば、PDFにテキストやコメント、ハイライト、描画、画像などを簡単に追加できます。
もしPDFに誤字脱字を見つけたらその部分を修正したり、新規の文言を追加したりすることが可能です。
また、PDFに画像が配置されていたら、画像の置き換えや新たな画像の追加もできます。
※ただし、対応画像形式はJPEG・PNG・BMP。
PDFファイル内のテキストをハイライトしたり、手書きで描画したりして修正指示を出すコトも可能です。
場所を指定してコメントが入れられるので、わかりやすいフィードバックができます。
このような便利なPDF編集機能は、無料のAdobe
アカウントを作成することで利用可能になります。
なお、全ての機能に無制限にアクセスできるAdobe
Acrobat Proの7日間無料体験も用意されています。
それでは実際にPDFを編集してみましょう。
Adobe Acrobat
オンラインツールのトップページにある「PDFを編集」をクリックします。
するとファイル選択ページに切り替わりますので、編集したいPDFを選択します。
PDF編集を行う場合はここでAdobe アカウントでのログインを求められます。
Adobe
アカウントをお持ちならそのままログインしてください。
お持ちでない場合は新規アカウントを作成してください(アカウント作成は無料です)。
ログインするとPDFファイルが閲覧できる状態になっています。
ここで「編集」タブをクリックすると編集が可能になります。
試しに文章の一部を修正してみました。
ワープロアプリなどを使っている感覚で修正や追加ができます。
修正指示を追加する場合は、「選択したテキストをハイライト」ツールを使って、特定のテキストを選択してハイライトすれば、右側のフィールドに指示を書き込むコトができます。
「PDFを圧縮」する方法
PDFファイルには圧縮が必要になるケースがあります。
おおむね以下の2つが考えられます。
- 商業印刷用の高品質印刷設定
- インターネット閲覧用の設定
前者は、印刷物の品質を重視するため画質を優先し、圧縮は控えめになります。
後者はメールに添付するコトもあれば、ブラウザから直接閲覧するコトもあります。
インターネットが発達した結果、送受信できるデータ量は上がっていますが、表示できるまでの時間が長くなるコトを考えれば、ファイルサイズは極力小さい方が良いでしょう。
Adobe Acrobat オンラインツールの「PDFを圧縮」を使えば、PDFファイルのサイズを調整可能です。
圧縮するコトで、PDFファイルをメールに添付するファイルサイズを上限内に収めたり、ブラウザで直接PDFを閲覧する場合の読み込み時間を短縮できたりします。
以下は「PDFを編集」と同じく、PDFファイルをAcrobat オンラインツールに読み込み、圧縮しているところです。
高・中・低の圧縮レベルが選択できるので、写真やイラストを高画質のまま圧縮することも可能です。
PDFの圧縮はAdobe アカウントが無くても可能です。
※アカウント登録無しの場合、月の利用回数に制限があります。
「PDFを保護」する方法
PDFファイルには、機密情報などを含む場合もあるかと思います。
アドビ社の製品を使用してPDF形式で保存する際には、パスワードを設定して暗号化することができます。
これにより、共有相手に対してのみパスワードを伝えることで、情報の安全性を確保できます。
反対に、パスワード設定ができないアプリケーションを使用すると、情報は全く保護されない状態になってしまいます。
機密性が求められる情報を取り扱う場合は、
Acrobat オンラインツールの「PDFを保護」機能を活用することを強くオススメします。
この機能を使えば、アドビ社以外の製品で作成したPDFファイルにもパスワードを設定することが可能です。
PDFを保護するには、
トップページの下部に機能リストがありますので「署名と保護」リストの「PDFを保護」をクリックします。
すると「PDFを編集」や「PDFを圧縮」と同じようにファイル選択ページになります。
PDFの読み込みが終わったらパスワード設定ページに切り替わります。
任意のパスワードを設定するコトができます。
PDFの保護もAdobe アカウントがなくても実行可能です。
※アカウント登録無しの場合、月の利用回数に制限があります。
Adobe Expressとの連携
でも、連携させる意味ってあるんですか?
Acrobat オンラインツールはAdobe Expressと組み合わせることで、とても機能的になると考えています。
Acrobat オンラインツールは、PDFの編集・圧縮・保護や、Microsoft WordやExcelなどの書類、JPEGやPNGなどの画像をPDFに変換ができます。
しかし、イチからのデザイン。
すなわち「何も無いところからデザインする」という機能は持っていません。
ここでAdobe IllustratorやPhotoshop、InDesignなど強力なデザインツールを使用したいところですが、本業でない方はそれらを契約するのは躊躇するというお話もよく聞きます。
そういったデザインが本業では無い方にオススメなのがAdobe Expressです。
デザイン経験のない方でもテンプレートを使って気軽にデザインができるのが特徴です。
ただ、実は現時点でのAdobe Expressには苦手な部分があります。
それはプリントアウトができない、そして書き出したPDFに対して圧縮や保護がかけられないコトなのです。
しかし、Adobe Expressから書き出したPDFをAcrobat オンラインツールに読み込めば、そういった苦手な部分を補うコトが可能です。
以下はAdobe Expressで出力したPDFをAcrobat オンラインツールに読み込み、プリントしようとしている様子です。
お互いにそれぞれ得意不得意部分があるので、両方使うコトで機能的になるんです!
PDFを出先で編集!:Adobe Acrobat オンラインツール
Adobe Acrobat オンラインツールとのタイアップし、Acrobat オンラインツールに関連する、以下のコトについて解説しました。
PDFを編集
Acrobat
オンラインツールはインストールを必要とせずWebブラウザ上で動作するメリットがあるため、外出先からでも編集作業や修正指示を可能にします。
PDFを圧縮
PDFのネットワークでの送受信の時間短縮につながる、ファイルサイズの軽減が可能です。
ファイルサイズ優先、あるいは画質優先など、圧縮レベルも選択できます。
PDFを保護
パスワード設定ができないアプリから出力されたPDFファイルに対して有効です。
後付けでパスワードを設定し、PDFを暗号化するコトができます。
Adobe Expressとの連携
Acrobat オンラインツールとAdobe Expressを連携させれば、現状Adobe
Expressではできない書類のプリントや、出力したPDFの圧縮・保護を追加するコトが可能です。
Adobe Acrobat オンラインツールには上記以外にも多くの機能がありますが、今回は3つの機能と、Adobe Expressとの連携にしぼって解説いたしました。
本来であればデスクトップ版のAcrobat Proを使わないとできないコトが、ブラウザ上で手軽にできる。
状況によっては外出先でもPDFの編集・修正指示、圧縮や保護ができる、というのは大きなメリットだと思います。
Acrobat Pro導入前にお試しもできるので、ぜひ一度使ってみてはいかがでしょうか?
出先でもPDFを編集したりパスワードつけたりできるのはイイですネ!
Acrobat オンラインツールはこちら
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